横浜市 中学校教科書採択

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横浜市の教科書採択について、コメントがあったので考えてみました。
現在、横浜市では18区それぞれの行政区で教科書が採択されています。これを知った神奈川区在住のお父さんからの問いかけです。
どうして区ごとに違う教科書が採用されているのか、神奈川区でも面白い方を使ってもらうにはどうすれば良いか?
これに対して、練馬区では区内でも教科書が違った、営業力・PTAの圧力で変わったというコメントなどがありました。


東京都では区ごとに教科書採択されるので、区内の学校では同一の教科書を使用します。(東京都の特別区は市と同格です。練馬区のことは私立との勘違いでは?。)
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/buka/shidou/17chikubetsutext.htm#chugakko

>教科書会社の営業力で決まるってのが面白いですね。先生などを接待漬けにするのでしょうか?
というような不正がないように、通達やルールがあるようです。
(昔は、教科によって教科部会の部長校長の鶴の一声で決まってしまうような例もありましたが……。)

教科書の選定でもっとも議論になるのは、社会(特に歴史)の教科書でしょうね。
市の教育委員会でも、教科書採択では結構もめて、市民傍聴も多くなるみたいです。

横浜市の中学校で区ごとの採択となっているのは、
あまりにも市が大きすぎるからでしょう。
市で一括採択ができにくい状況があるんでしょうね。様々な意見や圧力もあるでしょうから。
(2009/06/23の記事によると市教委が県に、全市1地区への変更を要望したらしいです。)

どの市や区の教育委員会でも教科書採択に関して、各社の教科書の一般公開(展示会)や採択に関する会議等の傍聴・市(区)民からの意見聴取なんて制度はあると思います。
恣意的な不正な採択を防止する目的もあるのでしょう。
(余程のことがないと、一般の人が役所に教科書を見に行ったりはしないと思いますけど。)

大事なお子さんの教育に関わることですから、
教育委員会に意見を述べることは良いことだと思います。
(学校に言っても、余程しっかりした校長でないと教育委員会までは届かないでしょうね。建設的な意見はどしどしとりいれるべきなんですがね……。)


以下の記事を読むと、
何か、つくる会の教科書をめぐって、
イデオロギーの問題として、
一部の大人たちの自己の思想・信条の押しつけ(あるいは拒絶)という
せめぎ合いになっているようで心配です。
私はあえて肯定も否定もしない立場です。
(以前、扶桑社の歴史教科書が問題となった時、市販本を購入して読みました。確かに自虐史観からの脱却を意図してつくられていて、少々首をかしげる記述もみられましたが、危ない教科書と言われるほどの内容ではなかったと思います。
中国をはじめ海外からも相当非難されたものですが、非難する人の多くは実際に現物を読んではいないのです。盲信や反対のための反対、建設的でない非難・中傷は、かたよったイデオロギーであるといえるでしょう。
しかし現代の教科書で育った日本人の多くに、懸念されるほどの自虐史観があるとも思えません。現実には近代史まで触れずに授業が終了することも多かったわけですし、教科書以外の情報も豊富な世の中です。仮に偏向した書物や記述があったとしても、多くの国民はそれを見抜き、取捨選択する素養を持ち合わせていると信じたいです。(中学生段階となると不安な面はあるけれど、そうした情報の取捨選択能力を養うことも大事な教育です。)
扶桑社・自由社の教科書も今までの教科書も一長一短があります。一概にどちらが良いとか悪いとかは言えません。
私は横浜市教育委員会の今田委員長の言葉の真意は分かりません。ただ、日露戦争の記述等称賛されているようですが、かつての修身・国定教科書のような軍国美談のようなくだりを言うのだとすれば、問題だと思います。)
子供たちのために、
本当に大切なことは何かを考えて議論しなくてはならないはずです。
(「男たちの大和/YAMATO」という映画がヒットする中、故、筑紫哲也氏がニュース23で語ったコメントが印象的です。普段あまり感情を表に出さない氏が、怒りの表情あらわにこう語ったのです。この映画に多くの人が感動するかもしれないが、私はこういう形(特攻)で多くの若者を死に追いやった、軍や国の指導部に対する怒りの思いがこみ上げてきた、と。)

以前、東京都で唯一、つくる会の教科書を採択した(都教委で採択できた)のが、
都立養護学校だったという事実は、あまりにもひどいと思いましたが……。
(何とも政治的で、子供たちのためになっているとは思えませんでした。)


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平成18~21年度使用 中学校用教科書採択結果について  毎日jp

http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090804k0000e040059000c.html
横浜市教委:8行政区が自由社の歴史教科書採択
 横浜市教育委員会は4日、10~11年度に市立中学で2年間使う歴史教科書に、「新しい歴史教科書をつくる会」(藤岡信勝会長)が主導し自由社(東京都文京区)が発行する教科書を8行政区で採択した。「つくる会」の分裂に伴い、扶桑社版とは別に執筆された自由社の教科書は08年度検定に合格したばかり。文部科学省は「(採択例を)把握していない」、同社は「全国初」としている。

 同市の教科書採択は、校長や学識者で組織する市教科書取扱審議会が候補を答申、市教委が市内18行政区ごとに決める。この日の市教委には今田忠彦委員長ら6人の教育委員全員が出席。18区ごとに無記名投票し、港南や青葉など8区で自由社が選ばれた。18区全体で市立中学は145校、1学年約2万5000人の生徒がいる。

 投票に先立つ審議で、今田委員長は「日本人に生まれたことを悲しませるような教科書は絶対、駄目だと思う。自由社の教科書は非常に理解しやすく、先人がどういう意識で生きてきたのか深みをもって書いている。日露戦争も愛情をもって書いている」と意見を述べた。【山衛守剛、木村健二】

http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryivjun0906635/
教科書採択で全市1地区への変更を要望へ/横浜市教委子育て・教育2009/06/23
 横浜市教育委員会は23日、臨時会議を開き、2010年度の市教科書採択地区について、現在の市内18区ごとから全市1地区への変更を県教育委員会に要望することを決めた。市教委の判断を受け、県教委が10月にも決定する見通し。

 市教委は「横浜型小中一貫教育」で市内小中学校を中学を中心に約140ブロックに分ける際、15ブロックが区をまたぐ形になるため、教科書の統一が必要になったとした。「ブロック内で異なる教科書を使用すると学習指導が難しくなる」と説明している。また、市内での転出入の際の児童・生徒負担の軽減なども理由とした。

 現在の18区別の採択では、小学で理科など3教科が1社、社会など7教科が2社、図画工作が1社の教科書を使用。中学では地理など4教科が1社、公民など9教科が2社、国語など2教科が3社、英語は4社の教科書が使用している。

 一方、市民団体「教科書採択制度の民主化を求める神奈川の会」は23日、「無償措置法16条や国の採択地区細分化の方針に逆行する」などと抗議の声明を出した。

http://www.city.yokohama.jp/me/kyoiku/soshiki/kaigiroku/21/0804.pdf リンク切れ
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kosodate-kyoiku/kyoiku/iinkai/kaigi/h21kaigi.files/0804.pdf 2019.06.16 追記
横浜市教育委委員会 定例会 会議録 平成21年8月4日

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E3%81%97%E3%81%84%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E6%95%99%E7%A7%91%E6%9B%B8%E3%82%92%E3%81%A4%E3%81%8F%E3%82%8B%E4%BC%9A
新しい歴史教科書をつくる会

日本人の歴史教科書


2019.06.16 追記
校施設の安全管理4 横浜市教育委員会の不正・隠蔽・怠慢
https://p-prince.at.webry.info/201905/article_1.html
横浜市の教育委員会に行った請願の教科書採択に関する記述を転載する。
 臨機応変な体制・システムの構築
 学校教育においては、起こるはずがないことが起こることがある。また、つまらない行き違いで起こらなくてよい事故や事態を生じさせることがある。そうした場合にあわてず冷静・沈着に対応することが求められる。前例主義に陥ることなく、よいことはどしどし取り入れる。細かな規則や慣習に固執せず、大局的に教育委員会が対応する。ルールは必要だが、ルールに縛られて、自由で建設的な意見や活動が妨げられるべきではない。
 一度決めたルールについても、適宜見直し改革していく。教育委員会として誤解されないような、市民対応・保護者対応を行う必要がある。メールの受領確認はしない(意味が分からない)とか、担当者でなくては対応しない(責任者が雲隠れして出てこないとか、自己保身で他に責任転嫁するとか)とか、つまらない規則や前例に固執せず、広い視点で問題解決をはかる。
 教育委員会会議においても、意見陳述を要望されたら、支障のない範囲で認める。(国会の強行採決さながらの議決等を排する。)教育の基本に関わる請願など(本案件を含)は、教育長委任事務等の不必要・無意味な区分にこだわらず(しかも見当違いな回答や虚偽の説明を行うなど、きちんと機能していない。不正や隠蔽の発覚を逃れたり遅らせる温床にもなる。)、広く意見を求め、教育委員会会議においても取り上げていく。そのための規則改正等を柔軟に考えていく。
 日本は民主国家である。教育委員会の全体主義・独裁主義的傾向は、国を滅ぼす。横浜市の旧態依然とした体制を改革していく必要がある。自由な意見交換が出来る、風通しのいい教育環境をめざすべきである。そのために教育委員会(教育長)自ら手本を示していく必要がある。
 教育委員会会議においても、提案者と教育委員のみの狭い議論になりがち。(教育委員の質問自体、虚しく感ずることがある。)無制限にとは言わないが、市民・傍聴人を含めた多くの参加者の発言機会を認めてもよいのではないか。また、横浜市の教職員や児童・生徒、保護者の意見に耳を傾ける姿勢が必要だ。
 教科書採択に関する請願等がいい例である。2019年5月24日に教育委員会会議 (会議資料)
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kosodate-kyoiku/kyoiku/iinkai/kaigi/h31/0524kaigi.files/r010524kaigi-shiryo.pdf
で審査された「教科書採択に、各学校教員の意見が反映されよう改善を求める請願」は19626名の賛同者がいるにも関わらず、意見陳述の機会も与えられず審査は終了した。(一部のイデオロギーに迎合するという意味ではないが、意見陳述くらい認めてもいいだろう。あらかじめ準備された教育委員のシナリオにしたがって、意見陳述の要望は一瞬で否決された。)私自身は必ずしもこの請願に賛成というわけではないが、多くの教員の意見を黙殺するような対応は民主的ではない。教科書採択に関する過去の経緯をいまだに引きずっているのだろうか。教育委員の任命に当たって、ある一定の主義・主張の人物を選んで登用しているとしたら問題である。(その他の報告事項や審議案件に対しては色々と意見が出るのに、この請願に対しては採決も全会一致だ。請願の趣旨は明白なので意見陳述は不要というのである。どうみても事前に打ち合わせた採決だ。保護者委員からさえ何の異論もないのは正直気持ち悪かった。)
 いずれにしても学校の教員の意見すら聞かない採択とはすごいものである。当然、市民の声や保護者の声も聞かないということなのだろう。この6人の教育委員はすべての教科書内容に熟知した、スーパーマンなのだろうか。
教育委員会制度 教育委員のメンバーはこちら(教育長を含めて6名)
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kosodate-kyoiku/kyoiku/iinkai/soshiki-info.html
 東京都の中学校の教科書採択には教員の意見もある程度反映されていたと思う。東京都の教科書採択は都立学校を除き、特別区ごとに行われている。各区ごとにシステムは違うが、実質的に教育委員の方針で決まるということはない。少なくとも教員の各教科部会が提案していたことは間違いがない。各区に各教科に熟知した教科書調査員などはいないから、実質的に教員の各教科部会が選定することになる。(教員が教科書調査員の役割を担った。)教科によっては教員の投票などもあったと思う。一部の教科では教科部会の校長の鶴の一声で決まるということもあった。酷い話である。教科書会社は採択して欲しくてあれやこれやと教科部長(採択に影響力のある教員)にアプローチしてくるのだ。一部の調査員等に権力を集中させると、このような問題も出てくる。
 教科書には白本(検定前の見本版・白表紙なのでこう呼ばれる)というものがある。この白本の訂正(改訂)を依頼されたことがある。教科書改訂に関わったわけである。出来上がった教科書は私の指示通り改訂されていた。(幸か不幸か金品をもらったことはない。)その後、白本の教員への提供が禁止された。不正の温床になっていたということだろう。校長が教科書会社に接待され事件となった。教員への金品授受や接待が禁止されると、次にどこに矛先が向くかは想像に難くない。
 横浜市の教科書採択は、一部の教科で揉めている点が尋常ではない。公正な採択でなくてはならないはずだ。一部の教科の教科書の採択のためのルールや、一部の意見に偏った採択をしているとすれば問題である。
 教科書採択の仕組みを明確にし(調査員等の選定方法や審議会答申の扱い方。調査員名簿を非公開にしたり審議会の答申を無視した理由。)、名目上ではなく実質的採択方法を開示し公正性を高めるべきだ。(賄賂などの授受や前述の疑惑をはらし、透明性を高める必要がある。)
横浜市 中学校教科書採択 https://p-prince.at.webry.info/200908/article_1.html
 横浜市の教育のスローガン、公・開をもっと推進する必要がある。意見を封殺するような対応や処置は民主国家の教育とは言えない。(仮にそれが誤解であったとしても、そのような誤解をあたえた時点で失敗である。)

横浜市 教育委員会会議 会議資料 会議録
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kosodate-kyoiku/kyoiku/iinkai/kaigi/




当ブログの記事は随時、追記・更新することがあります。よかったら時々覗いてみて下さい。


校施設の安全管理4 横浜市教育委員会の不正・隠蔽・怠慢  追記
https://p-prince.at.webry.info/201905/article_1.html
バドミントンよもやま話(ルールの解釈と盲点)
https://p-prince.at.webry.info/201904/article_2.html
学校施設の安全管理3 横浜市の安全意識改革と予算措置等について
https://p-prince.at.webry.info/201904/article_1.html
学校設備の安全管理2 横浜市教育委員会の安全意識と実態
https://p-prince.at.webry.info/201903/article_1.html
https://p-prince.at.webry.info/201004/article_1.html
2019 謹賀新年
https://p-prince.at.webry.info/201901/article_1.html
みなとみらいの夜景
https://p-prince.at.webry.info/201812/article_1.html
45年ぶり、生徒指導書を作成 (生徒指導提要 不正・守秘義務・告発) 追記
https://p-prince.at.webry.info/201004/article_1.html
「自閉症の君が教えてくれたこと」
https://p-prince.at.webry.info/201811/article_4.html
マリー・アントワネットと子供たち 追記
https://p-prince.at.webry.info/201811/article_3.html
国際ロマンス詐欺 と SNS
https://p-prince.at.webry.info/201811/article_2.html
駒井哲郎―煌めく紙上の宇宙 展 横浜美術館
https://p-prince.at.webry.info/201811/article_1.html
棒人間 RADWIMPS と 人間開花 HINOMARU
https://p-prince.at.webry.info/201810/article_2.html
NEVER LET ME GO -私を離さないで- とテレビドラマ  追記
https://p-prince.at.webry.info/201810/article_1.html
菅直人氏「原発問題」講演 第28回安田塾 追記
https://p-prince.at.webry.info/201610/article_1.html

決め方TV(テレビ朝日)「クラス替え」
http://p-prince.at.webry.info/201503/article_1.html
ジョブチューン学校の先生SP!(TBSテレビ)
http://p-prince.at.webry.info/201601/article_1.html
NHK(Eテレ)「いじめをノックアウト」
http://p-prince.at.webry.info/201609/article_1.html

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 部活動の問題 学校施設の安全管理 についても追加更新しているので良かったらご覧下さい。

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