p_prince ブログ

アクセスカウンタ

zoom RSS 国際社会 と 児童養護

<<   作成日時 : 2014/05/15 04:19   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 1

画像 さる2014年5月11日、第22回の安田塾(「教育・社会」問題研究会)が開催された。今回は、「アジア最下層〜バングラデシュ、CSW スラムより〜」というテーマのもとに、元朝日新聞記者(東京編集局デスク)で作家の奈賀悟さんの話を伺った。これは、現在私の関心・研究テーマである児童養護の問題とも深い関わりをもつ。そこで、今回より数回に分けて、社会的養護と子どもの問題を論じ・施設等の紹介をしたい。


 SSS バングラデシュ Society for Social Service
 http://www.sss-bangladesh.org/

 《安田「教育・社会」問題研究会、通称「安田塾」 http://yasudajuku.exblog.jp/ は、2008年6月、武蔵工業大学(現 東京都市大学)前工学部長(教職課程主任教授)安田忠郎先生を中心に発足した研究会です。学校教師をはじめとする多様な職種の方々が集い、広義の「文化」総体に関わる「教養」知をテーマに、概ね3ヶ月ごとに活動しています。会合には、興味・関心があれば誰でも自由に参加できます。》

 私も、第7回安田塾 http://p-prince.at.webry.info/201011/article_1.html では講師をつとめさせていただき、世話役の一員でもある。お世話はなかなかできていないが、なるべく会合には参加して、交流を深めている。
 その安田塾も22回を数え、ジャーナリストで作家の奈賀さんを講師に、バングラデシュのCSWとよばれるスラムの女性たちの実態とSSS(Society for Social Service)の活動などについて話を伺ったのである。
 ちなみにこの安田塾は1次会の講演のあと、2次会・3次会の宴席での話が実におもしろい。教育問題はもとより、原発をはじめとする様々な時事・政治・社会問題や歴史観など、酒の力も加わっての(お茶会の場合もあり)冗舌な語り合いは、普段あまり接することのない様々な分野の方々との心地よい交流の場である。メンバーは現職・元職の大学教授や小・中・高の教員・医師。ジャーナリストや文筆家。自衛官や警察官・一般職の公務員、もちろん学生・会社員や主婦の方々、エンジニアや自営業者・経営者と多彩である。(有名な方や学識経験者・みごとな経歴をお持ちの方々も多数参加されるが、気さくな話し合いができるので、初めての方も是非参加してみて欲しい。)

 バングラデシュといえば、昔から貧しい国とのイメージはあるが、その実態はあまり知られていない。brothel(ブローテル)とよばれる売春宿で働く女性たちが、Commercial Sex Worker、略してCSWである。CSWの多くは、brothelで生まれ育ち、10代から客を取りはじめる。母も祖母もそのまた母も、CSWという女性も少なくない。また男に騙され、借金を重ねた挙げ句売られてくる女性や、行き場を失って苦界に身を沈める女性も多いそうだ。
 腐敗した警察官たちが、我がもの顔で、女たちを自由にし、金をせびってくるのだという。

 バングラデシュの国の面積は日本の半分以下、人口1億5千万人を超える超過密国である。識字率は57%ほどで、内戦・自然災害や政治指導者の腐敗、民族間の対立などで経済発展が進まず、圧倒的多数の貧しい農民たちが食料にアクセスできず、栄養失調・飢餓、いちばん弱い乳幼児が次々死んでいくのだという。

画像 そんなバングラデシュの中で、SSS (Society for Social Service ) http://www.sss-bangladesh.org/ というNGO(非政府組織)が、貧困を軽減し、購買力を向上させるために信用活動(小口の融資)を行っている。その利益を新たな活動の資金とし、プログラムの一環として子どもたちを保護し、学校や Children Home (児童養護施設)をつくり奨学制度を進めているのだ。CSWの子どもたちも、保護を受け、教育を受ける機会が与えられる。奈賀さんをはじめ、今回安田塾に参加された山口さんもこのプログラムを支援している。(奈賀さんは年平均2ヶ月バングラデシュに滞在している。)実に頭が下がる思いである。

 Sonar Bangla Children Home
 http://www.sss-bangladesh.org/?p=program&id=2

 ところで、話を日本に向けてみたいと思う。現在日本には、親のいない子どもや不適切な養育などによって家庭で暮らすことができない子どもが約4万人もいることをご存じだろうか。親のいない子ども(いわゆる孤児)の数こそ少ないものの、虐待やネグレクト(育児放棄)・経済的理由などで親と暮らせない子どもの数は決して少なくないのである。
 こうした子どもたちの心身をケアする環境が用意されなくてはならない。このような目的のために、社会が用意した養育環境の体系を「社会的養護」とよんでいる。
 社会的養護の体系は、我が国では「施設養護」と「家庭的養護」の2大柱から成り立っている。施設養護とは乳児院や児童養護施設などの児童福祉施設による、文字通り施設による養護のことで、基本的に集団生活を前提としている。一方の家庭的養護とは、子どもを家庭的な環境で養育しようとするもので、その代表格は里親である。

 ここで、次の新聞記事を読んでもらいたい。

朝日新聞デジタル
施設で子ども養護、日本85% 国際NGO「人権侵害」
後藤絵里 2014年5月1日13時45分−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 生みの親が育てられない子どもの大半が施設で暮らす日本の現状は、数万人の子どもたちから家庭で育つ機会を奪い、人権侵害ともいえる――。国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は1日、日本の社会的養護の問題を指摘する調査報告書を公表した。2009年に東京事務所を開設して以来、日本についての初の本格的な調査で、今後、政策の見直しを訴えていくという。
 社会的養護は、親を亡くしたり、親が育てる意思や能力を持たなかったりする子どもを育てる公的制度。国内では、対象となる20歳未満の子どもが4万人余りいて、そのうち、原則18歳まで家庭で養育する「里親」などと暮らす子は全体の約15%にとどまる。残る約85%は乳児院や児童養護施設、自立援助ホームなどで暮らしており、報告書は「不必要な施設入所で家庭的環境を奪うことは人権侵害である」と非難した。
 原因としては、子どもの預け先を決める児童相談所の要員不足などを指摘した。海外では、社会的養護の対象の子どもが施設で暮らす割合は、豪州が1割弱、米国が2割強、韓国が6割程度だという。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 この記事からも分かるように、日本は児童養護施設(かつての孤児院)等の入所児童の割合が、諸外国に比較して極めて高い。
 国際的には、家庭的養護を求めているのに、我が国の実態は人権侵害とさえいえる状態なのである。
 施設養護にはそれなりのメリットもあるのだが、子どもたちの養育の基本はやはり家庭である。できるだけ家庭的な環境で養育するのにこしたことはない。追々話をしていくが、こうした実態を厚生労働省でも重く受け止めていて、施設の小規模化・また里親制度を発展させたファミリーホーム(小規模住居型児童養育事業)という養育形態を推進している。(ただし現実にはあまり進んでいない実態もある。)

 まずは、こうした実態を知り、理想の児童養護の環境を模索するために、私は今年4月に神奈川県内3つの児童福祉施設を見学した。今後は、横浜市をはじめとしたファミリーホームの見学を予定している。
 
 まずは、次の3つの児童福祉施設の報告をしていきたい。(施設の詳細・写真等も随時アップしていく)
 神奈川県子ども家庭課より紹介された、県内の私立・公立の施設である。

児童養護施設 唐池学園 (私立)
画像
画像
順次 詳細をアップしていきます


自立援助ホーム 湘南つばさの家
画像
順次 詳細をアップしていきます


児童養護施設 神奈川県立 中里学園
画像
画像
順次 詳細をアップしていきます


画像はクリックすると拡大します。(画像ページが表示される場合は、さらに画像をクリックして下さい。)


決め方TV(テレビ朝日)「クラス替え」
http://p-prince.at.webry.info/201503/article_1.html
ジョブチューン学校の先生SP!(TBSテレビ)
http://p-prince.at.webry.info/201601/article_1.html
NHK(Eテレ)「いじめをノックアウト」
http://p-prince.at.webry.info/201609/article_1.html

 出演・原稿執筆・講演等のご依頼・お問い合わせは こちら までお願いします。
 部活動の問題 学校施設の安全管理 についても追加更新しているので良かったらご覧下さい。(2016.09.24追記)

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
あなたの言わんとしている事は、分かったつもりですが。里親が里子をいじめるためと思われることを治すべきだと思います。私は児童養護施設「あけぼの寮」に根拠なく山口県周防大島町から貼られたドロボーというレッテルをはがす活動をしています。児童養護に関心を持たれているなら、是非助力を
なさけのかっちゃん
2014/09/17 23:28

コメントする help

ニックネーム
本 文
国際社会 と 児童養護 p_prince ブログ/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる