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zoom RSS <大分教員採用汚職>矢野容疑者の長女、小学校教諭を退職

<<   作成日時 : 2008/07/25 08:04   >>

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採用汚職で退職 涙ぬぐう長女

 大分県の小学校教員採用汚職事件で、元県教委参事、矢野哲郎容疑者(52)夫妻=贈賄容疑で再逮捕=の長女(23)が23日、同県佐伯市内の小学校教諭を退職した。涙をぬぐいながら校長に退職を願い出たという。一方、贈賄罪で起訴された元小学校校長、浅利幾美被告(52)の長男、長女は励ましと批判が交錯する中で教壇に立っている。

 関係者によると、元県教委参事、江藤勝由容疑者(52)は07年度の採用試験で矢野容疑者の長女、08年度では浅利被告の長男の成績をそれぞれ加点・改ざんし合格させたとされる。

 23日、会見した武田隆博・佐伯市教育長によると、矢野容疑者の長女は17日、校長に退職願を提出。23日に神妙な表情で退職の辞令を受け取ったという。県教委によると、長女は「自分がまったく知らなかったとはいえ、責任の一端を感じる」と話していたという。

 長女は昨年4月から佐伯市内の小学校に勤務、今春から低学年のクラスの担任。校長によると、事件発覚直後から、「ニュースを聞いたとき、もう仕事をやめないといけないのかなと思った」と悩み続けていたという。校長は「普段落ち着いている彼女が、涙をぬぐいながら退職を願い出た」と沈痛な表情で語った。

 一方、浅利被告の長男は、今春から大分市内の小学校に勤務。校長によると、高学年のクラス担任を任され、保護者の評判も上々だという。校長が「こういうことになったけど、目の前のことを一生懸命にやって」と言うと、「はい」と答えた。7月上旬にクラスの保護者会で本人が謝罪。「不正を知らなかった」と話し、仕事は続ける意向を示したという。

 浅利被告の長女の採用試験の成績は優秀で改ざんすることなく合格したとされる。現在、佐伯市内の小学校に勤務。「子どもと一緒に歩むことのできる先生」(校長)と評価され、新規採用ながら高学年のクラスの担任を任された。事件発覚直後2週間ほど休んだが、教師を続けていきたいという意向を持っているという。

 県教委は、不正による採用が確認されれば、採用を取り消す方針だ。しかし、大分市内の小学校長は「不正採用は氷山の一角。さりとてばんばんと辞めさせられたら現場は大混乱する」と悩ましげだ。

 一方、長女が小学校教諭を辞職したのを知った、矢野哲郎容疑者は、「娘の人生を狂わせてしまった。申し訳ない」と関係者に話しているという。

【島田信幸、小畑英介、村尾哲】
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 大分教員採用汚職の続報である。
 この事件には様々な問題点があるが、教育行政の腐敗の構図が明らかになったことは間違いない。
 権力の一極集中が事件を生む背景にあり、これは教育行政を含む公務員の組織とシステムの問題なのだ。大分だけの問題でないのは明らかだが、似たような事案をかかえる教育委員会や採用人事担当者、口利きをした議員や教員(校長等)といった輩は戦々恐々としていることだろう。

 退職となった矢野容疑者の長女が、まったく事実を知らなかったというのが哀れである。なぜ哀れかというと、それが本当なら採用試験に対する自分の実力を認識できずにいたわけで、教員としての能力や資質の面で必ずしも適性があるとは言えないからだ。また、事実を認識していた(薄々知っていた)とすれば、実力以外の親の口利きで採用されたことに対する後ろめたさのようなものがあったはずで、こうした沸々とした思いが事件発覚で爆発したかたちになる。浅利被告の長男なども同様の不正(長女には不正の事実はないらしいのでとりあえず除外する。)で合格しているにもかかわらず、校長や保護者などの支持があり、退職には至っていない。こうした校長や保護者からの援護が受けられない身の上に対する複雑な思いもあるだろう。
(この点について話をすると長くなるが、教員の適性がペーパーテストだけで計れるかという問題もある。かといって不正を行って良いということではない。恣意的・情実を排した公正さが求められることは当然である。)

 こうした個々の事情をみると、同情すべき面もなきにしもあらずなのだが、いつの時代も我が子かわいさから、不正な入学や就職の斡旋事件は後を絶たない。

 そもそも就職の斡旋やコネによる採用・昇進などといったものは、いつの時代も、どの世界にもあることなのだが、公正をうたう公務員(ましてや教員)の採用試験ということで大きな事件となったわけだ。公務員の場合、汚職(贈収賄)に当たるかどうかの基準は、その職の職務・権限の範囲にあるかどうかという点にある。
 昔学生時代に聞いた話だが、ある会社の就職に際して会社の社長から職安の職員と生徒の学校の教員の双方に、時計だかのお礼のプレゼントがされたという。同じ公務員なのだが、職安の職員は収賄罪で逮捕され、教員の方は就職の斡旋は職務の権限外ということで不起訴となったという。会社を訪ねていって、就職を世話するという同じ行為に対する見返りなのに、職務権限の有無が犯罪成立の要件になるのだ。贈った側も贈られた側も、時計くらいという軽い気持ちだったのだろうが、職務にかかわる汚職は許さないという厳しい処分なのだと思う。

 だから口利きした議員には何のお咎めもないわけで、直接指示した幹部はもとより、いやいやながらも不正に手を貸した職員は、刑事上の責任を追及されるわけである。

 教育委員会のトップがそのような事情を知らないわけがないが、商品券ならとか、慣例上そうしてきたからとかの理由で現在に至ったのだろう。
 事件の本質は、ちょっとおかしいトップの人間数人でこのような不正が行われてしまうということだ。日本の公務員社会では上に立つものは間違いや不正は行わないという前提のもとにシステム化されていて、自浄作用やトップの不正の際の歯止めが何もないことが問題なのだ。トップは自ら下を管理することのみに躍起になり、下からの評価(システム上まったくない。企業などでは一般化しつつある、上司をも評価する多面評価を早急に取り入れるべきだ。)や外部からの監査や監視を極端に嫌う傾向にある。また部署や管轄ごとの完全な縦社会で、同じ役所の中でも簡単な意志疎通も出来ていないのが現状だろう。

 一昔前だったら、こんなことが公になり事件となることもなかったろう。それだけ日本の社会の中に、蔓延してきた体質なのだと思う。

 私が教員になった当初、毎年教材の業者からのお歳暮が届いたものだ。中にはリベートを渡そうとする業者すらあった。若かった自分は、裏金の体質や好ましくない金品の授受が行われるのを間近に見て、とても悩んだものだ。業者からのお歳暮はある時期からパタリと止まった。(おそらくどこかの学校で問題になって通達が出たのだと思う。)
 地域や保護者との関係にもよるのだろが、当時から生徒の親からのお歳暮というものはほとんどなかった。昔は大変だったと年輩の教員からよく聞かされた。ドラマの金八先生が、生徒の親からのお中元やお歳暮を一軒一軒返してまわるというシーンを思い出す。小泉元首相はバレンタインのチョコレートすら送り返すという話も聞いたことがある。(バレンタインのチョコぐらいはいいと思うけど。小泉さんらしい逸話だ。)贈り物という習慣は決して悪いものではないのだが、公務員としては誤解を受けない覚悟と態度が必要なのだ。

 本人達は、高々十数万円の賄賂で事件が明らかになることはないといった安易な気持ちだったのだろうが、社会の情勢変化に対応できなかったということと、いつのまにか教育公務員としての高潔な理念を忘れてしまったのだろう。
 賄賂はともかく、口利きという習慣はなくならないと思う。議員と呼ばれる人たちの仕事の大半はこの口利きだろうし、力のある人に何かをお願いするという行為そのものは、止めることは出来ない。(不正な手段の排除もちろん必要だ。)人に何かを頼むからには、お礼をするのは当たり前。なにもなければ角が立つ。手土産なしでは失礼にあたる。それがエスカレートして贈収賄につながっていく。
 権力を持つ者の高貴な精神に期待するしかないが、公務員はいかなる金品も一切受け取ってはならないという一文を法律に明記し徹底すべきではないだろうか。
 そして何よりも公務員の組織改革と評価システムの改革が必要だと思う。 


n.n.Amy 2008年07月25日 18:24
 正義とは何ぞや?!と、思う事があります(._.)
最初は正義感を持った人でも自分の都合の良い解釈で正義の軸を歪ませてしまう人が多いかも知れませんよね。。。

p_prince 2008年07月25日 19:39
 権力を手に入れると感覚が麻痺してしまうんでしょうね。
総額いくらくらいの金が動いたのか知りませんが、
政治家の金に比べれば、桁違いの話です。
かつて1億円もらっても記憶にないという政治家もいましたね。

これら事件も内部告発からなのでしょうが、
全国の教育公務員が襟を正す良い機会です。
全国の都道府県市町村の教育委員会で、どうもみ消すか(うちの場合は、汚職に該当するのか?もみ消しはマスコミにバレたら大変と思案中?)否かに躍起になっている気がします。
少なくとも今年の教員採用試験では、口利きは少なくなるでしょう。

官庁役人の居酒屋タクシー問題にしろ、今回の商品券にしろ
何か話がみみっちいですね。
こんなことで処分されて懲戒免職になれば、数千万円の退職金もパーです。

今回のケースは明らかな点数改ざんなどが行われたため問題となりましが、
点数改ざんこそしないまでも、似たようなケースたくさんあるでしょう。

正しいことを正しいと言えない(内部告発など余程の覚悟がないとできない。内部告発によって昇進ができなくなったという話もまことしやかに伝えられています。)、公務員の世界を何とかしたいですね。

KK 2008年07月25日 21:57
 この問題には非常に興味があります。
「知らなかった」といのもどうかと思います。
部外者の私でも、コネがないとなかなか採用されないと知っているのに、本人が知らないわけがないです。
大分だけではなく、全国で試験結果を検証して、どれくらい不正が行われていたかはっきりさせるべきですね

p_prince 2008年07月25日 22:19
 知っていたとしても「知らなかった」としか言えないというところでしょう。
試験問題すら破棄(本来は1年間保管と規定)されているのですから、検証というのは難しいでしょうね。
(昔は東京でも試験の問題用紙の持ち帰りは出来ませんでした。大分では今でも問題用紙を持ち帰らせていなかったのは、こうした裏の事情と言われても仕方ありません。)

不正採用のおかげで、本来は合格点数に達していながら不採用となった方々が気の毒です。
(不正採用の者を免職とするなら、こうした人たちを救済する方法を考慮すべきです。)

1次の採用試験のペーパーテストは点数がはっきりしていますが、
2次の面接や昇進の選考などの点数は、基準がはっきりしませんから、
いくらでも操作できます。

採用試験の2次試験合格者は区市町村の面接がありますが、ここでは当然、口利きが有利にはたらきます。(これは東京はじめ、どこでもそうでしょう。)
1次試験からの不正操作というのはちょっと特異だと思いますが、口利きが行われる点では、どこも似たりよったりですよ。

採用者側のモラルに頼っているわけですが、おかしい人がトップにいると、こうしたことがまかり通ってしまうのです。



<大分県教員採用汚職>でアクセスがあったので、調べてみたら次のような判決が出ていた。

教員採用取り消し「違法」、男性勝訴 大分地裁判決
http://www.asahi.com/articles/ASH2R457RH2RTPJB00Y.html

朝日新聞
2015年2月23日21時15分

 大分県教育委員会の教員採用試験を巡る汚職事件に絡み、2008年度試験で不正合格したとして採用の取り消し処分を受けた中学校臨時講師の男性(37)が、県に処分撤回などを求めた訴訟の判決が23日、大分地裁であった。宮武康裁判長は県の処分を違法と認定し、処分の取り消しと慰謝料など約30万円の支払いを県に命じた。

 男性は08年度試験で合格したが、同年に発覚した汚職事件後、県教委が採用担当者のパソコンなどを調べた結果、男性の試験結果が加点されていたとして、採用を取り消された。臨時講師に採用されたが、09年2月、不正への自身の関与を否定して提訴していた。

 判決はまず、男性が不正に加点されたことによって合格したと認定。その一方で、不正な加点をするよう男性側が県教委関係者らに依頼したかについて、県教委が「解明する調査は特段行わなかった」とした。

 その上で、公立学校の教員採用は「能力実証主義」が適用されると指摘。県が主張する「違法な採用」とは「能力が実証されず、情実に基づく不公正な人事」と位置づけ、加点の経緯などを県教委が解明しておらず、男性の採用は「情実に基づくものと評価できない」などとして、「採用は適法」と認めた。

 また、男性側が加点を働きかけたと認められる証拠はなく、「不正な加点は、採点・集計を担当した県教委内部でされたもので非は県教委にある」などと指摘し、県の採用取り消し処分は違法とした。

 男性は採用取り消し後、改めて採用試験を受けて合格し、4月から正規教員として教壇に立つ。23日の判決後に記者会見し、「胸を張って子どもたちの前に立てる」と話した。県教委は「処分は審議を尽くし、判断した。今後の対応は詳細に検討して判断したい」とのコメントを発表した。(稲垣千駿)

     ◇

 〈大分県教委汚職事件〉 教員採用や校長・教頭の昇任を巡り、大分県教委で、不正な合格や昇任に絡んだ現金授受などがあったとして県教委の幹部や小学校長ら計8人が贈収賄の罪で有罪判決をうけた。県教委は内部調査の結果、2008年度試験の採用者のうち21人を不正合格者と認定。自主退職しなかった6人の採用を取り消した。このうち、今回の男性を含む2人が処分撤回を求めて提訴していた。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
採用時においても、採用取り消し時においても、県教委の不手際が証明されてしまった格好だ。
この男性のことは、当時から気になっていた。
親の不正依頼による採用者とは違い、
本人ならびに近親者に、不正を依頼する人物が見当たらないという主張だ。
不正操作の根拠がまったく検証されなかったのだから、判決は原告の利益にというわけだ。
では、
なぜこの男性の点数は加点されたのか。
単なる間違いか、その他の不正を隠蔽するための偽装加点か。
(他の不正加点が万一の問題発覚の際、単なる入力間違いだと主張するために、無関係な人物の加点をした?。)
はたまた、人物重視の温情加点か??。 それとも…… ……。
事件の渦中にいて、
採用取り消しとなるも非常勤講師を続け、新たに合格を勝ち取った熱意はたいしたものだ。
(子ども達にも人気のある、きっといい先生なんだろうな…… ……。)
その熱意と努力による実力・実績が、新たな合格を勝ち得たと信じたい。
ただ、
県教委が、裁判の結果を見越して、
なし崩し的に合格させたのだとしたら、それは不正採用と何らかわりはない。
事件の本質は何も解明されていない事実を、
真摯に受け止めて、公明正大な採用試験と選考につとめていただきたい。
(不正はもちろんいけないが、人物重視は、決して悪いことではないはずだ。 私は教員時代に、何年も非常勤講師をしながら採用試験を受け続ける人を間近に見てきた。学校内ではとてもいい先生なのに、試験にはなかなか受からないという人も少なくない。中には、自分の試験よりも生徒のことを優先して、試験そのものを受けられなかった例すらある。そういう人たちを校長はもっとバックアップすべきだと思った。)
そして、なにより子ども達の未来のため、真の意味での学校づくりを進めるべきである。


決め方TV(テレビ朝日)「クラス替え」
http://p-prince.at.webry.info/201503/article_1.html
ジョブチューン学校の先生SP!(TBSテレビ)
http://p-prince.at.webry.info/201601/article_1.html
NHK(Eテレ)「いじめをノックアウト」
http://p-prince.at.webry.info/201609/article_1.html

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 部活動の問題 学校施設の安全管理 についても追加更新しているので良かったらご覧下さい。(2017.07.13追記)

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